社会福祉法人の設立にあたって、その名称や住所は、定款の記載事項です。
また、社会福祉法人は、事務所の所在地等によって、所轄庁が定まります。
そのため、名称や住所を決めるにあたって、ルールが定められています。
この記事では、そのルールを説明します。
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社会福祉法人の名称のルール
社会福祉法人の名称は、定款の記載事項になります。
設立にあたって、所轄庁の審査事項となりますので、名称についてのルールを守り、慎重に決める必要があります。
社会福祉法人以外の者は、その名称に「社会福祉法人」という単語や、これに紛らわしい文字を用いてはいけないことになっています(社会福祉法第23条)
(名称)
昭和二十六年法律第四十五号
第二十三条 社会福祉法人以外の者は、その名称中に、「社会福祉法人」又はこれに紛らわしい文字を用いてはならない。
社会福祉法
社会福祉法人の名称を決めるにあたって、東京都では次のとおり指導しています。
①社会福祉法人の公共性から、特定の個人名・会社名をつけることは適当ではないこと。
②すでに認可されている社会福祉法人や、その他の法人制度に基づく法人と同一の名称や、まぎらわしい名称は、適当ではないこと。
※ある名称が、現在使用されているか否かは、事前に東京都に確認することが必要です。
③「○○社会福祉事業団」という名称は、公立施設を受託経営等するための社会福祉事業団に限り認められること。
④法人名と施設名は異なる名称を使用すること。
⑤難解な漢字を使用した名称は好ましくないこと。
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社会福祉法人の住所のルール
社会福祉法人の住所は、その「主たる事務所」の所在地のことをいいます。(社会福祉法第28条)
(住所)
昭和二十六年法律第四十五号
第二十八条 社会福祉法人の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
社会福祉法
主たる事務所とは、法人の運営や業務について総括的な業務を行う事務所(いわゆる”本部”のような本拠地)のことをいいます。
社会福祉法人は、その設立時に、主たる事務所の所在地を登記することになっています。
主たる事務所に対して、その他の事務所(いわゆる”支部”)を「従たる事務所」といいます。従たる事務所についても、設置のつど、登記することになっています。(社会福祉法第29条)
設立後、主たる事務所や従たる事務所が移転した場合などにも速やかに変更の登記が必要です。(社会福祉法第29条)
(登記)
昭和二十六年法律第四十五号
第二十九条 社会福祉法人は、政令の定めるところにより、その設立、従たる事務所の新設、事務所の移転その他登記事項の変更、解散、合併、清算人の就任又はその変更及び清算の結了の各場合に、登記をしなければならない。
2 前項の規定により登記をしなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
社会福祉法
なお、社会福祉法人の事務所は、国民に対して、事業運営の情報を公表する場となります。
そのため、主たる事務所や従たる事務所には、定款や会計帳簿、計算書類、財産目録、役員等の名簿、評議員会や理事会の議事録等を備え置くことが義務付けられています。(社会福祉法第34条の2、第45条の11、第45条の15、第45条の24、第45条の32、第45条の34など)
社会福祉法人の所轄庁
社会福祉法人は、主たる事務所の所在地と、事業を行う区域によって、所轄庁が決まります。(社会福祉法第30条、同法施行規則第1条の4)
(所轄庁)
昭和二十六年法律第四十五号
第三十条 社会福祉法人の所轄庁は、その主たる事務所の所在地の都道府県知事とする。ただし、次の各号に掲げる社会福祉法人の所轄庁は、当該各号に定める者とする。
一 主たる事務所が市の区域内にある社会福祉法人(次号に掲げる社会福祉法人を除く。)であつてその行う事業が当該市の区域を越えないもの 市長(特別区の区長を含む。以下同じ。)
二 主たる事務所が指定都市の区域内にある社会福祉法人であつてその行う事業が一の都道府県の区域内において二以上の市町村の区域にわたるもの及び第百九条第二項に規定する地区社会福祉協議会である社会福祉法人 指定都市の長
2 社会福祉法人でその行う事業が二以上の地方厚生局の管轄区域にわたるものであつて、厚生労働省令で定めるものにあつては、その所轄庁は、前項本文の規定にかかわらず、厚生労働大臣とする。
社会福祉法
(法第三十条第二項に規定する厚生労働省令で定めるもの)
昭和二十六年厚生省令第二十八号
第一条の四 法第三十条第二項に規定する厚生労働省令で定めるものは、次のとおりとする。
一 全国を単位として行われる事業
二 地域を限定しないで行われる事業
三 法令の規定に基づき指定を受けて行われる事業
四 前各号に類する事業
社会福祉法施行規則
特別区の区長や市長が所轄庁になる場合
主たる事務所が、特別区や市の区域内にある社会福祉法人であって、事業(第一種社会福祉事業、第二種社会福祉事業、公益事業、収益事業等)を行う区域が、その区市の区域を越えない場合
都道府県知事が所轄庁になる場合
主たる事務所が、都道府県の区域内にある社会福祉法人であって、事業を行う区域が、その都道府県内の複数の地方公共団体の区域にまたがる場合
厚生労働大臣が所轄庁になる場合
事業を行う区域が、2以上の地方厚生局にまたがり、その事業が次の①から④に該当する場合
① 全国を単位として行う事業
② 地域を限定しないで行う事業
③ 法令の規定に基づき指定を受けて行う事業
④ ①から③に類する事業
社会福祉法人は自主的に経営基盤の強化を図ることが求められています。
また、税制上の優遇措置や、補助金等の公費が投入される公益性の極めて高い法人であることから、経営の透明性を確保することが求められています。
これらのことから、所轄庁は、社会福祉法人に対する指導監査を、評議員会・理事会の開催状況や、予算・決算、財産の状況の確認などを中心に、社会福祉法第58条を踏まえた運営指導と連携しながら、社会福祉法第56条に基づいて行っています。
まとめ
社会福祉法人の名称や住所は、定款の記載事項であり、それらを決めるにあたって、ルールが定められています。
〇名称について
①特定の個人名・会社名をつけることは、適当ではないこと。
②他の法人と同じ名称や、まぎらわしい名称は、適当ではないこと。
③法人名と施設名は異なる名称を使用すること。
④難解な漢字を使用した名称は好ましくないこと。
〇住所について
法人の住所は、「主たる事務所」の所在地のことをいいます。
主たる事務所とは、法人の運営業務を総括する事務所(いわゆる”本部”)のことをいいます。
このほか、その他の事務所(いわゆる”支部”)を「従たる事務所」といいます。
事務所は、情報公開の場つぉいて、定款や計算書類、議事録等を備え置くことが義務付けられています。
〇所轄庁の区分
・区市長が所轄庁
主たる事務所が、特別区や市の区域内にあり、事業を行う区域が、その区市の区域を越えない場合
・都道府県知事が所轄庁
主たる事務所が、都道府県の区域内にあり、事業を行う区域が、その都道府県内の複数の地方公共団体の区域にまたがる場合
・厚生労働大臣が所轄庁
事業を行う区域が、2以上の地方厚生局にまたがり、その事業が次の①から④に該当する場合
① 全国を単位として行う事業
② 地域を限定しないで行う事業
③ 法令の規定に基づき指定を受けて行う事業
④ ①から③に類する事業
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