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電気工事業の建設業許可で専任技術者になるには

建設業

建設業許可において、専任技術者には、学歴・資格・実務経験のいずれかが必要です。
このうち、学歴や資格については、工事業種によって違いがあります。
また、実務経験については、許可を受けようとする工事業種の工事の実務経験だけが認められます。

この記事では、電気工事業の専任技術者になるための要件について整理します。

電気工事業の専任技術者になるための学歴

電気工事業の専任技術者になるための学歴については、下表のとおりです。
それぞれの学校について「指定学科」を卒業後、3~5年の実務経験が必要になります。

高等学校全日制、定時制、通信制、専攻科、別科指定学科卒業
+
実務経験5年
中等教育学校平成10年に学校教育法の改正により創設
された中高一貫教育の学校
大学・短期大学学部、専攻科、別科指定学科卒業
+
実務経験3年
高等専門学校学科、専攻科
専修学校専門課程、学科

指定学科卒業

実務経験5年
(専門士、高度専門士
であれば3年)

電気工事業は、特定建設業の許可においては、学歴による専任技術者は認められません。

特定建設業とは

建設業を営もうとする者であって、発注者から直接請け負う1件の建設工事について、その工事の全部または一部を、下請代金の額が政令で定める金額以上(建築一式工事は6,000万円以上、その他の工事は4,000万円以上)となる下請契約を締結して施工しようとする場合は、特定建設業の許可が必要になります。
※元請として、一次下請と下請契約をする場合のみあてはまります。

指定学科について

上表において「指定学科」とされているものは、次の①または②に関する学科です。

①電気工学
②電気通信工学

類似学科について

また、指定学科の類似学科として、次の学科は、指定学科と同様とみなされます。
つまり、電気工事業の専任技術者になるための学歴として認められます。

電気工学に関する学科

応用電子科、システム科、情報科、情報電子科、制御科、通信科、電気科、電気技術科、電気工学第二科、電気情報科、電気設備科、電気通信科、電気電子科、電気・電子科、電気電子システム科、電気電子情報科、電子応用科、電子科、電子技術科、電子工業科、電子システム科、電子情報科、電子情報システム科、電子通信科、電子電気科、電波通信科、電力科

学科名の末尾にある「科」「学科」「工学科」は他のいずれにも置き換えることができます。

電気通信工学に関する学科

電気通信科

学科名の末尾にある「科」「学科」「工学科」は他のいずれにも置き換えることができます。

電気工事業の専任技術者になるための資格

電気工事業の専任技術者になるための資格については、次のとおりです。
なお、特定建設業の許可では認められない資格があります。(※をつけている資格です)

電気主任技術者 1種・2種・3種
ただし、免許交付後、実務経験5年以上が必要です。

建築設備士
ただし、資格取得後、電気工事に関し、実務経験1年以上が必要です。

1級計装士
ただし、合格後、電気工事に関し、実務経験1年以上が必要です。

1級電気工事施工管理技士
2級電気工事施工管理技士(※)

技術士(以下、部門・選択科目)
建設、総合技術監理(建設)
建設「鋼構造及びコンクリート」、総合技術監理(建設「鋼構造及びコンクリート」)
電気電子、総合技術監理(電気電子)

第1種電気工事士(※)
第2種電気工事士(※)
2種は、免許交付後、実務経験3年以上が必要です。

登録基幹技能者の「登録電気工事基幹技能者」(※)
単一の建設業の種類について、10年の実務経験が必要です。

電気工事業の専任技術者になるための実務経験

電気工事業は、特定建設業の許可においては、実務経験による専任技術者は認められません。

実務経験のみで専任技術者になるには、10年の経験年数が必要となります。
電気工事業の実務経験として認められる工事は、次のとおりです。

発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備等を設置する工事

〇具体例
発電設備工事、送配電線工事、引込線工事、変電設備工事、構内電気設備(非常用電気設備を含む)工事、照明設備工事、電車線工事、信号設備工事、ネオン装置工事(避雷針工事)、太陽光発電設備の設置工事(『屋根工事』以外のもの)

太陽光パネル設置工事の区分について

屋根一体型の太陽光パネル設置工事は『屋根工事』に該当します。
太陽光発電設備の設置工事は『電気工事』に該当し、太陽光発電パネルを屋根に設置する場合は、屋根等の止水処理を行う工事が含まれます。

機械器具設置工事の区分について

『機械器具設置工事』には、広くすべての機械器具類の設置に関する工事が含まれるため、機械器具の種類によっては『電気工事』、『管工事』、『電気通信工事』、『消防施設工事』等と重複するものがあります。
これらについては、原則として『電気工事』等それぞれの専門工事に区分するものとして、これらいずれにも該当しない機械器具あるいは複合的な機械器具の設置が『機械器具設置工事』に該当します。

電気工事における無資格者の実務経験は、電気工事士法の規定により認められません。

電気工事士法

(電気工事士等)
第三条 第1種電気工事士免状の交付を受けている者(以下「第1種電気工事士」という。)でなければ、自家用電気工作物に係る電気工事(第三項に規定する電気工事を除く。第四項において同じ。)の作業(自家用電気工作物の保安上支障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない。
2 第1種電気工事士又は第2種電気工事士免状の交付を受けている者(以下「第2種電気工事士」という。)でなければ、一般用電気工作物に係る電気工事の作業(一般用電気工作物の保安上支障がないと認められる作業であって、経済産業省令で定めるものを除く。以下同じ。)に従事してはならない。
3 自家用電気工作物に係る電気工事のうち経済産業省令で定める特殊なもの(以下「特殊電気工事」という。)については、当該特殊電気工事に係る特種電気工事資格者認定証の交付を受けている者(以下「特種電気工事資格者」という。)でなければ、その作業(自家用電気工作物の保安上支障がないと認められる作業であって、経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない。
4 自家用電気工作物に係る電気工事のうち経済産業省令で定める簡易なもの(以下「簡易電気工事」という。)については、第一項の規定にかかわらず、認定電気工事従事者認定証の交付を受けている者(以下「認定電気工事従事者」という。)は、その作業に従事することができる。

まとめ

以上のとおり、電気工事業の専任技術者になるための要件を整理しました。

注意点として、管工事業の専任技術者は、特定建設業の許可の場合、学歴と実務経験による専任技術者は認められません。
資格または大臣特認による専任技術者のみが認められます。

また、資格による場合、特定建設業の許可では、認められる資格に違いがありますので、注意してください。

建設業許可の申請時には、これらの要件を満たしていることを、書類で証明する必要があります。

建設業許可において、専任技術者の要件を満たすことは、高いハードルになることがあります。

特に、実務経験による場合、10年分の実務経験を書類で証明しなければならないので、書類を作成するための資料の収集も10年分が必要となり、かなりの労力が必要です。

電気工事業を営業するには、建設業許可の電気工事業を取得するだけではなく、電気工事業法に基づく電気工事業者の登録が必要です。